『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2012年12月18日火曜日

2012年12月号のみどころ


 最近、街の至る所でイルミネーションが輝いている。表紙のメッセ―ジによるとピースツリー運動の広がりとしてのクリスマスディスプレーという事だが、仏教徒の小生には、仏説阿弥陀経の「青色青光。黄色黄光。赤色赤光。白色白光」きらびやかなお浄土を思わせる。どちらも信仰という不可思議な世界。ちょっと強引かしらん。

 今月のRI会長メッセージは新たなチャレンジ「未来の夢について。接続可能なプロジェクトとは、その場限りではなく、自立の力を養う奉仕であり、奉仕のノウハウが広く応用できるアプローチであり、地域社会の人々を恩恵の受け手としてではなく、奉仕のパートナーとみなす取り組みであると理解した。

 今月は「家族月間。家族で太鼓橋のペンキ塗りをしたり、森づくり、森林体験をしたり、海外でのボランティアに家族を同行したり、ロータリアンと過ごした家族の時間が、人を助けたい心を育て、次世代のロータリーの担い手となるのでは?と記されていた。これこそ新世代奉仕、未来への奉仕だと痛感した。次ページが、大阪ネクストクラブ5周年の報告。結集した5つのクラブはロータリー家族を中心とした新世代クラブで、会費を極力抑え、食事無し、事務局無しというクラブだが、むしろ自主性、自立性が感じられ頼もしく感じた。

 最終段階にさしかかったポリオの対談では5人のポリオ僕滅運動の指導者が様々な視点からポリオ撲滅を論じ、特に最後の質問「ポリオ撲滅のために使うリソースを別の目的に使った方が良いと考える人たちへ」の答えとして語られた「ポリオ撲滅は最も良い買い物、2035年までに500億円の節約になる」と「99%でやめてしまっては発症数は再び増え、すでに撲滅された国にまで広がる」さらには「ポリオ撲滅で培われたインフラや技術は他の支援活動にも役に立つ」という記述は説得力があった。

 「今、ニッポンにはこのの力が必要だ」社会全体に充満する閉塞感を払拭するには、スポーツの力が必要。オリンピック、パラリンピックをニッポンでという提言。と「SAKUJI大作戦」元気なクラブを実現し会員増強をという提言。いずれも松宮 剛RI理事からの呼び掛けだが、仰る通りクラブの活性化には夢と元気が必要。単なる「増員」ではなく力を増す「増強」であり、ロータリーの原点、親睦と奉仕の両輪を力強く回すことが、元気なクラブづくりに繋がる

 今月は当地区2730地区活動の紹介もクラブからの投稿も無し淋しい限りである。

2012年11月26日月曜日

2012年11月号のみどころ


 今月号は、正直なところシステムは何となく理解したものの、どう対処していいのかよく分からないR財団の特集である。3年後に年次寄付の半分が地区の裁量で使えるようになるという有難い話だが、何でも勝手に使えるという話でもないらしいし、前年に計画し申請が受理されて実施というシステムは単年度制をとっているクラブにはかなり厳しい。地区で、クラブで財団を通じてやれる奉仕って何だろうと思いつつページをめくると田中作次RI会長のメッセージに出会った。「財団を通じて支援する人々の事を、私たちは何か自分たちと違うという目で見がちだが、そうじゃない取り巻く環境が違うだけだ。」ということを、東日本大震災を例にとって説明されていた。アフガニスタンの報告では、金を出して学校を建設する事より長期に亘って教育現場に携わる指導者を養成すること、特に女性教師の育成が急務で、自分たちで立ち上がろうとする意欲を支えるのが支援の在り方だと紹介され、田中会長の話が裏付けられた。

 未来の夢試験プロジェクトの報告では、グローバル補助金を使ったプロジェクトが3件紹介されており、どれもが単に物資や施設の供与、技術支援というだけではなく、国家をも動かす啓蒙活動や将来を担う人材の育成や能力の向上、システムの構築といった持続可能で効果的なプロジェクトであることに驚かされると共に、申請の手法や提案書の作成ポイントが解り易く解説されていて厳しくはあるが参考になった。新地区補助金はもっと身近な補助金制度だが、読んでいくと、それぞれに公共イメージの向上や意味のある計画、修繕、改築といったアイデアが盛り込まれており、成る程と思わせた。また「小さな地区の大きな挑戦と壁」という八戸RCの報告は、小さな地区故の様々な問題点が詳細に記されていて我が地区が直面するであろう現実的な問題に対する示唆として理解できた。

『今を学ぶ インターアクター』のページでは様々な活動が紹介されていたが、当地区ではIA活動の魅力的な目的を明示できず、IA不要論まで出て困惑している有様。授業で習得した菓子作りで、被災地支援の資金をつくったり、被災地の交流先で笑顔と前向きの姿勢に驚かされたり、といった結束と感動の体験がインターアクタ―を育てるということが良く解った。OB会という企画ページには我が地区の宮崎RCが紹介されていた。地方の拠点都市は転勤族が多く会員の入れ替わりが激しい。宮崎RCは東京、大阪、福岡にOB会を組織し転勤でやむなくクラブを離れた元会員と交流を継続している。是非我がクラブでも取り入れたい。次が毎号楽しみにしている『Rotary Moment』 [ロータリーな時間が生活スタイルや試行を変える]という蒲郡の山元会員。「ロ―タリ―は世界と繋がっていることを実感した」は西条の金子会員。「ロータリーのポリオ・プラスが高く評価されていることが誇らしく思う」は熊本の小野会員。闘病から復帰した父に「先生」と抱きついた会員に「これがロータリーだ」と感激した大和中の引田会員。実感や感激はやはり一番ロータリーへの愛着になる。

 最後に縦組みのページ、静岡文化芸術大学の熊倉功夫学長の『SPEECH』これが一等面白かった。日本人の美意識の根本は「花鳥風月」という論旨の展開。出汁をとるという引き算の文化、刺身を食べるための片刃の庖丁。さくらは神の居る所、花見は神を迎えもてなす場、虫の音や風を見る。一々肯くばかり。まとめが凄い、宇宙は太陽ではなく月、自ら輝くのではなく、みんなの光を受けて輝く。会社経営における社長は「空」なるがよい。敬服しました。

2012年10月31日水曜日

2012年10月号のみどころ

 まず表紙から、ライトアップされた国宝「興福寺五重塔」の輪塔と薄雲に包まれた月の絶妙の構図、正しく天平の優雅を映し出すショットだと感じた。裏表紙の案山子も表情がいい。あおりの効果で故郷を警護しようとする意気込みが見えるようだ

 10月は職業奉仕月間。ロータリーが他の奉仕団体と一線を画する独特の奉仕理念だと教えられて気合いを入れて読んでみた。田中作次RI会長のメッセージ、「仕事をする目的とは、ただお金を稼ぐだけでなく、いかに地域社会に貢献し、人々の生活をより良くできるかにある」。成程これが「超我の奉仕」利己利他の職業意識なのだろう。特集ページでは、釧路RCの小船井修一PDGがシェルドンの職業奉仕理念について解説されている。「最も良く奉仕したものが最も多く報われる」というシェルドンの職業奉仕の概念はロータリー活動のみならず企業活動の実務にも通じることで、「顧客満足」「顧客ロイヤリティ」「カスタマーディライト」「CSR」の向上が利益の源泉となる。つまり「最もお客様の満足を得たものが、最も多く報われる」という言葉に置き換えられ100年前のシェルドンの理念と根底は同じだと気づかされた。小船井PDGは11月10日の当地区、地区大会にRI研修セッションのパネラーとしてご出席の予定。じっくりと生でお話を伺いたい。更に「田中作次RI会長に聞く」の頁では、ロータリー・モメントとして最初に感動したのが職業奉仕を教えられ考え方が変わった事と話され、職業はみんなのために役立つこと、そしてそのことに気づくためにロータリーがあるとされた。また、ロータリアンであることに幸せを感じたら、ほかの人にもその幸せを分けて欲しい。「ロータリアンを増やすことが世界平和につながる。」 誇りに満ちた素晴らしい言葉に感激してしまった。

 国際大会開催地リスボンの案内、ページレイアウトと写真が綺麗。ブルーのタイルと赤い屋根、可愛いケーブル鉄道と古くて新しい丘の町。行ってみようかなという気にさせる「上手いなー」と唸ってしまう特集。
やさしいロータリー財団の話は役に立つ。ほとんど会員の誰もが理解していない財団の新しいシステムが、気負って勉強をしなくてもほんの1分毎月読めば理解出来そう。『Rotary Moment』人との出逢い、言葉との出逢いといったロータリーが好きになる切掛けがいろいろ紹介されていて納得できる。『はじめる一歩』もロータリアンとして、知ってそうで知らない情報が掲載されていて必読のページ。会員アクセスなんて言葉はよく知っているのに、実際は登録してなかったり・・この3つのコーナーはずっと続けて欲しい企画だと思う。

 縦組みのページに移って、『SPEECH』 日本社会事業大学 潮谷義子さんの講演。『Think globally Act locally』 変化の激しい時代にあって、東日本大震災がもたらしたものは廃墟と絆。思想や宗教、経済力といった枠をこえて被災地に世界中から手が差し伸べられたが、出来事を離れて現実を見ると、家族の絆は途切れ、虐待、差別、差別といった現象が横行している。昔からの行事や仕来たりは廃れ、地域との絆も希薄になった。「家族が漂流している」と潮谷さんは表現したが、家族の中の伝統や地域の文化を知らずして世界の文化は理解できない。我々のなすべきは、今、この現実を直視して、子供たちに家族や地域との絆を改めて教え込むという事ではないだろうか。

2012年9月21日金曜日

2012年9月号のみどころ

 今月は新世代のための月間ということで特集が組まれていた。田中作次RI会長メッセージには、新しく加わった第5の奉仕部門=新世代奉仕がロータリーの未来を支える。我々が奉仕しようとしている今の青少年は未来のリーダーであると記されている。新世代奉仕は正しく我々の未来への奉仕だと共感した。特集ページには米山記念奨学生との交流から発展した国際交流の機会や、何と!小学生同士の国際交流、さらには若者たちと共に考える災害復興支援、新世代を対象とした職業に対する啓蒙。文化支援等々様々な形での奉仕が紹介されていて参考になった。2730地区からも震災後の決意を語りあったRYLAの報告(鹿児島中央RC)や地域独自の奨学制度(都城北RC)が掲載されていている

 次の指定記事「先輩から学ぶこと」これは会員減少に悩んでおられるクラブリーダーなら目から鱗の内容で読まされてしまうに違いない。ロータリーとは社会的立場を得た年寄りの集まりという既存概念を一気に吹き飛ばすシアトルRCの大胆な挑戦。ロータリアンを若い時からロータリーで育てるという発想は是非とも学びたい
 他地区ではローターアクトOBを中心としたRCの結成や海外派遣奨学生をリーダーとした若いRCの設立など、会費や例会出席といった制約に対しても柔軟な対応をされている地区もあると聞く。当地区でも検討したいものだ。余談だがこの頁にはリアルな絵が使われているのも紙面を楽しくしている。

 今月から『Rotary Moment』―心に残るロータリーの体験―が始まった。震災で体験したロータリーの友情と適切な支援。ロータリーの会員で良かったと心から思ったこと、イスラム圏でたくさんの民衆から感謝されているクリスチャンRI会長代理のこと。一般の人たちにロータリーを理解して貰うにはやはり自分の感動体験を語る事が1番だと思った。

 また『はじめる一歩』クラブの定款と細則についての記述だが、ほとんどのメンバーがほとんど目を通した事のないクラブ定款。規定審議会での規約変更にも合わせる必要があるにもかかわらず、当たり前なのに誰も手をつけない、鋭い指摘ですね。

 縦組に移ると『SPEECH』は生態学の宮脇 昭先生の講演要旨。「木を植える事は、単なる小手先の技術ではなく、明日を植える事、命を植える事、そして心に木を植える事」という意見に感銘を受けた。次の『この人この仕事』激減したテーラーの老舗オーナーの紹介。品格のある洋服を世に送り出すことが職業奉仕。「おしゃれな人は長生きです」という信念が素晴らしい。最後に歌壇に目を遣ると、柿本啓一会員(鹿児島東南)大野 貢会員(奄美)両会員の作品が並んで入選していた。身近なクラブ会員の快挙は嬉しい。

2012年8月16日木曜日

2012年8月号のみどころ

表紙の写真が復活した。迫力満点の竜頭をまん中に据えた三池祇園祭の山車。影富士と呼称される霊峰富士山の壮大な影。かたや歴史ドラマ、かたや大自然のドキュメントが縦組28頁「表紙のメッセージ」を読むと甦る。

横組み巻頭は田中RI会長メッセージ。「ロータリー・モメント」ロータリーでの感動体験を語る事こそが、増強の近道、相手の心に訴え、友情を築く力を持つ、その通りだと思う。8月は会員増強、拡大月間、「会員増強成功の秘訣」と題した対談が5頁、全国のクラブからの投稿が6頁。日本国中ほとんどのクラブが会員の減少に悩む中、10名増員、20名増員といった景気のいい話が並び唸ってしまった。ただ言えることは、活気のある、勢いのあるクラブには人が集まるという事。面白かったのは、浜田RCの喫煙メンバーによる増強委員会。確かに虐げられた喫煙族の絆は強い、喫煙ルームの委員会は効果があると納得した。もう一つのアイデアは、わが2730地区高鍋RCの「一人入会毎に新会員歓迎会」作戦。これも楽しい。次が「いのちを守る」ポリオワクチン投与のため週末を利用してインドを訪れるロータリアンの紹介。鋭いカメラアイが見事なロータリー精神を伝える。「成田発デリーゆきの飛行機に搭乗したロータリアンが積み込むのは、一つの使命だけ」何てすばらしい讃辞だろう。

 冊子のセンターに切り離して保存する様、編集された「ロータリーの基本知識」。当地区でもロータリーを知らないロータリアンが多すぎるという批判が多く、研修の充実が叫ばれているが、この切り抜き頁を読むだけで概ね理解できるのでは・・

横組み最後のコーナー「はじめる一歩」ロータリーにNOはないという伝承、まだまだ次期尚早という大役が回ってきた時の決まり文句。「NO」と言わずにロータリーの活動をしている人たちは、ロータリーの本当の楽しさを知っている、という二神編集長の一言。まさにその通りだと思う。
縦組み最初の頁「SPEECH」飯館村 菅野典雄村長の「までいライフ」の提案。明治維新で武士の時代が終わり、第二次大戦で軍人の時代が終わり、原発事故で金持ちの時代が終わった、時代が詠めないものは滅びていくという事のようだ。「までい」とは真手、両手を添えて、つまりじっくり時間をかけて、こころを尽くして生活する、そのためには資源を大切にし、助け合って生きるという事なのだろう。最後に歌壇に奄美RC 大野さんの作品が掲載された。腰上げ運動20回、これも「までいライフ」でしょうね。

2012年7月18日水曜日

2012年7月号のみどころ


1年ぶりに「友」の感想文を書いています。やはり委員を離れると、あれほどメンバーに精読を勧めていた「友」誌なのにしっかり目を通していなかったな、と反省しきりです。
二度目の地区代表委員、今年もまた宜しくお願いします。

 さて、1頁、片岡信彦「友」委員長の表明①田中作次RI会長応援のための「特集記事」の掲載②未来の夢計画のパイロット地区の体験談紹介③ロータリーの感動体験を語らせる「Rotary Moment等まさに時宜に適った編集方針だと感激しました。昨年末急遽、地区幹事を拝命して、現在ガバナーの公式訪問に随行し当地区のガバナー方針「CLPの導入」を説得しておりますが、上記3点はクラブが長期計画を策定しCLPを検討する上での重点課題、フォーラムでの質問もほとんどこの3点に限られています。また「Rotary Moment」は、RIの広報補助金事業として、当地区が実施を計画しているラジオキャンペーン「ロータリーって楽しい!」ともリンクするかと思われます。今年は「友」誌を充分活用させて頂きます。

 15頁に亘って紹介されたRI会長の紹介も、仰々しくなく、実績もサラッと。人柄や仲間、家族のなかでの会長に焦点が当てられていて好感が持てました。そして次が「ガバナーの横顔」、ロータリーでの実績とかではなくガバナーの人となりを紹介せよ、という編集部の注文もあってか、読んでみると結構面白く名文揃い、わが地区のボスの紹介は、不肖私が認めましたが、ゲラを見たご本人が奥様に「何を言ったの?」と尋ねられた処「ホントの事でしょ、何か?」の一言、ボスは納得するしかなかったとか。楽しい企画でした。

 縦組みの頁では、エネルギー問題を取り上げた東大の養老教授の「SPEECH。使用する外部エネルギー量を下げれば人の価値が上がるという見方、人間という言葉は世間という意味がある、だから人を大切にするには、人と人の繋がり=絆を大切にすることだという教授の話に大共感しました。「この人この仕事」も取材の視点が相変わらず素敵で、力みの無い陶芸家が紹介されていて読まされてしまいました。最後に「友愛の広場」に目を移すと、トップに当地区の鹿屋西RCの古江さんの投稿を見つけました。よく知っている方だったので「さすが行動派の古江さん!」と嬉しくなりました。

 やはり身近なメンバーが載ると手に取りたくなる。手に取ると、あちこちの記事が読みたくなる。全てが自分に少なからず関係のあるロータリーの記事ですからね。
(文責 深尾兼好)

2012年1月10日火曜日

2012年1月号のみどころ

横組
表紙 東京にはこのような新旧入り混ざったような場面が多く、その一瞬を切り取る写真は貴重である。

P1 RI会長メッセージ
中段以後にある言葉、「私たちの例会は生産的で楽しいものでしょうか?私たちのクラブは新入会員を歓迎し、クラブのスケジュールや行事は若い家族にとって都合のよいものでしょうか?そして、いったん入会したら、私たちはそれらの人々をきちんと迎え、十分にクラブに巻き込むことができるでしょうか?」というところが身にしみました。特に新入会員へのケアをこころがけたいと。

P6 戻ってきたカムリーバンク
ロータリーにとってのマウントバーノンであるとあるが、個人的にはこのカムリーバンクの位置づけが難しいような気がする。

P12 長期計画から戦略計画へ
ここにあるロータリーは時代とともにという一節の部分、コミュニケ―ションツールとしてEメール、ツイッター、フェイスブックなどが普及していることを踏まえて活動していく旨がある。クラブの形態も多様化している、あるいは多様化させないといけない。そういう点では戦略的な計画が重要となる。

P16 ロータリーのブランド構築
熊本県のゆるキャラ、くまモンの人気がすごい。熊本県内では、くまモンのグッズは氾濫し、身に着けている人も多く、くまモンの意味を知らずとも、そのキャラクターから入って熊本県のプロモーションキャラであることを知る人が多くなっている。くまモンは熊本県に申請し審査が通ればだれでもキャラクターグッズを作って販売できる。
ロータリーのマークを同様にするのは難しいかもしれないが、ロータリーの徽章が普及し、これってなんだっけ?で入る世界もあってよいかと思う。

P17 優れた広報活動に広報賞を新設
第2780地区の広報賞とWEB賞の記事はとても参考になる記事。当地区でも実施してみたいことである。

P18 心は共に9
会えてよかった(原発20KM圏内)は現場に居合わせたロータリアンの声を拾っていてたいへん興味深く読んだ。そして全国各クラブの多様な支援の状況もよくわかる。
P26の東京西クラブのジェイクシマブクロのコンサートは、ロータリークラブらしいきっかけと、準備、実行がなされた典型的なイベントであったと思う。

P32 第40回ロータリー研究会リポート
バネルジー会長のロータリーを緑化しようという言葉、40歳以下の人にとってはネットに存在しないクラブは存在しないのと同じ、ソーシャルメディアの活用を訴えている。
ロータリー活動の経費の見直し、クラブや地区の費用を考慮すればもっと安く運営できるのでは?若い人にも負担にならない例会、たとえば大学の食堂での例会、お茶だけの例会などいろいろなアイデアが提示されている。

P38 ロータリーがつなぐ心
ミャンマーからの学友、ケィカィン・ウィントゥラさんの記事、彼女を留学させるために家を売り小さな家で暮らしている母親を訪ねるエピソードには涙した。われわれには少しのことが発展途上の彼らには大きな影響を与えることがよくわかる。小さいところから支援していくことの大切さを感じたエピソードだ。

縦組

P2 臓器提供と移植医療
漠然としている部分がずいぶんと整理されて理解できた。日本の現状の遅れは倫理観等の問題ではないようだ。多額の費用で海外で移植する、これ自体も大変だが、その裏側でたとえば米国人が一人死んでいる事実もあるというのには驚いた。

P7 この人この仕事
今野もやしを知らなかった。野菜のもやしを連想する人も多いだろう。麹のもやしということか。麹は古臭いイメージもあるが、今後はいっそう日本の食品加工にとって重要なものとなると考える。

P18 二回も被曝した柿の木
このようなめぐりあわせがあるのだと驚いた

P19 川柳に見る忠臣蔵
ロータリアンの趣味の幅広さを感じる。もっと多くの話を知っていらっしゃる方と思う。

P23 ロータリーの森づくりスタート
小生所属の宮崎RCもロータリーの森づくりを3年前から行なっている。全国にどれくらいロータリーの森があるのか調べてもおもしろい。

2011年12月号のみどころ

横組

P5~ 家族月間特集 縁
われらロータリアンズ! 親族で3人以上のロータリアン。けっこういらっしゃるというのが正直な感想。親子三代、夫婦そして甥や姪。ロータリーが代々引き継がれている例を目の当たりにする。P8の田口絢子氏は心は共にも登場されるが、そのロータリーへの思いが感じ取れる。

P9~ 私の家族
楽しい写真と記事が掲載。多様なその内容はロータリアンの幅を感じさせる。

P16~ 心は共に
「ピアノにのせた子どもたちの歌声」は感動するエピソード。バンコク南部の地区大会に参加していた際に遭遇した大震災の報。リアリティのある話である。おしむらくはなぜピアノなのかがもう少し表現されているとよかった。
その他の記事についても、まだまだ、続くロータリアンの活動は継続して掲載していってほしい。


P27~ 米山記念奨学生・学友たちが台風12号の被災地支援
東日本大震災復興のさなか、被害に遭われた和歌山紀南地区におけるボランティア活動が紹介されている。台風12号被災地支援も重要な問題であることを今後も提起していくべきだ。

P31~ 同論・異論
面白い企画である。今回は自粛についてと、会員増強について。内容的には異論が少なくなってしまうのだろうが、いろいろな意見が聞かれて興味深い。参加型の企画として盛り上げていきたい。横組にあるのも意味がある。

縦組

P2 アフガニスタンの真実
アフガニスタン出身のレシャード・カレッドさんの講演要旨。87年に日本国籍を取得されているが、故郷への思いは強く、アフガニスタンの歴史と現状をわかりやすく紹介されている。医師として故郷の地域医療活動にも積極的に取り組まれている。われわれには中東の問題はおおまかにとらえていることも多い中で、このような講演はとても意味がある。
「やはり人が一番大切です」という言葉がこれからのアフガニスタンにとって重要なことであることがよくわかる。われわれもアフガニスタンへの興味を持ち、平和の早期実現にあらゆる努力をすべきと感じた。


P7 この人この仕事
生が紹介させていただいた、宮崎RCの濱田倫紀さんの記事。うまく取材日程と綾スローフードまつりが重なり、取材陣にもそのまつりに参加いただき、綾町やスローフードを堪能いただいた。現場いに居合わせた身としては、リアルに彷彿とさせる文章と写真にただただ賞賛する。こうやって記事が出来ていくということを体験できたことは友の委員としても貴重な体験であった。

P14 言いたい聞きたい
合併に至る経緯と現状という大阪天王寺クラブの新見氏の記事。合併という現実がよくわかる。

P32 内外よろず案内ロータリー国際囲碁大会を開催

第2680地区の地区大会の公式行事として開催されること、日本、韓国、台湾持ち回りで開催されていることをはじめて知った。参加案内として友が活用されている事例でもある

P1 RI会長メッセージ
家族月間を具体的に表現するメッセージ。家族を強調する意味があらためてよくわかった。

2011年11月号のみどころ

横組 表紙
レインボーブリッジに東京タワーが入る構図はとてもおもしろい。

P1 RI会長メッセージ
富豪のモーゼス卿の「自分の価値は一年間に慈善事業にいくら使ったかを計算した数字」という言葉はロータリーにとって意味があるものである。

P4 特集ロータリー財団月間
日本は水に恵まれている。しかし放射能汚染という史上初の危機に直面し、初めて水問題が身近になっている日本人も多いのではないか。インドにおけるフッ化物の混入した水とその影響は深刻である。ウナオロータリークラブはグローバル補助金を利用してフッ化物除去フィルターを配布している活動が行なわれていることはすばらしいことだ。

P17 東日本震災復興基金日本委員会からの報告
多様なかつ地道な活動に取り組まれていることがよくわかる。このような状況はもっと広報されるべきかもしれない。

P28 心は共に7
オーストリア第1910・1920地区が青少年交換により「被災地の高校生を何人でも何カ月でもオーストリアに預りたい」という申し出。このエピソードには何度読み返しても涙ぐんでしまう。10人の枠に40人の応募、そこにルフトハンザ航空が運賃を半額に、そして第2760地区が名古屋発の前泊のホテル代を負担し壮行会を。いかにもロータリーらしい行動である。高校生たちの感想も多くの人たちに知ってもらいたい。

P38 よねやまだより 国のために働く人間になれ
米山奨学生であるスリランカのベレラさんの記事は小田原城北RCと近隣クラブに支えられすばらしい人材に成長された。当人の優秀性、人格もすばらしいと思うのだが、ロータリーと出会わなければその才能は活かされなかったかもしれない。

P42 ロータリー入門
大きい文字とわかりやすいイラストの採用はおもしろい試みであり、有効であると思う。色づかいも、ぱらぱらめくりの人にも目に留まるはずである。

縦組
P2 スピーチ
興南高等学校理事長、野球部監督の我喜屋優氏の記念講演要旨は球児を育成する現場の実態とそれにどう取り組んできたかが大変興味深い内容であった。沖縄の球児が暑さに弱い、散歩で生活のリズムをつけさせ、スピーチで個々の活性化をはかる。教育は大きなテーマだが、成功した実践のひとつの例として記憶にとどめたい。保存版である。

P7 この人この仕事
広島中央クラブの田原榮一氏の医師としての活躍、ロータリーでの活動がよく表現されている。最初の写真と最後の御夫婦の写真とのギャップがまたよい。

P24 ロータリーアットワーク
宮崎北ロータリークラブの会員増強・純増15人の達成は同じ分区であるが、地区内でもたいへんな話題になっている。原田会員増強委員長の尽力もあるのだろうが、ここに書かれた取り組み方は他のクラブにも参考になるものだ。宮崎北クラブはよくメーキャップに伺うところでもあるが、食事もおいしく、アットホームな雰囲気の素晴らしいクラブである。そのムードをぜひ維持していただきたい。

*  *  *
「この人この仕事」で、小生の所属する宮崎ロータリークラブの濱田倫紀会員を取材いただいた。乗り掛かった船で、取材スタッフのお二人を空港から現地、綾町まで送迎した。空港で見知らぬ方をお迎えするのにどうしようかと思ったが、A4の紙にロータリーの徽章を大きく印刷したものを掲げた。するとすぐにそれを目印にごあいさついただいた。
綾町や濱田氏の魅力を常時に引き出していく取材手法、話術には感心した。また、翌日はたまたま開催されていたスローフード祭りにも参加いただき、綾を十分に楽しんでいただけたのではないかと思う。
ロータリーの友の記事がこのように取材を受けて出来ていくのだと、現場を見ることができ貴重な体験であった。